障がい福祉サービスの加算と減算で収益はどれくらい変わる?|現場と経営の視点で解説

障がい福祉サービスの事業運営において、収益は単純に利用者数だけで決まるものではありません。

同じ利用者数でも、「加算を取れているか」「減算が発生していないか」によって、売上は大きく変わります。

本記事では、具体的な数字を用いながら、加算と減算によってどの程度の差が生まれるのか、現場と経営の両面から解説します。


■ 加算と減算とは何か

障がい福祉サービスの報酬には、基本報酬に加えて「加算」と「減算」が存在します。

加算は、一定の体制や支援の質を満たすことで報酬が上乗せされる仕組みです。
一方、減算は、基準を満たしていない場合に報酬が減額される仕組みです。

この2つが、事業所の収益に大きな影響を与えます。


■ モデルケースで見る収益の違い

以下の条件でシミュレーションします。

・サービス:就労継続支援B型
・利用者数:20人
・基本報酬:1日7,000円
・稼働日数:月22日

この場合の基本売上は、

約300万円/月 となります。


■ 加算が取れている場合

各種加算が適切に算定されている場合、
全体で約15%の上乗せと仮定すると、

約350万円/月 となります。


■ 減算が発生した場合

一方で、以下のような状況があると減算の対象になります。

・人員配置基準を満たしていない
・サービス提供記録の不備
・個別支援計画の未整備

仮に20%の減算が適用されると、

約240万円/月 まで減少します。


■ 加算と減算の差はどれくらいか

加算ありと減算ありのケースを比較すると、

・加算あり:約350万円
・減算あり:約240万円

  差額:約110万円/月

年間では、1,000万円以上の差になる可能性があります。


■ 減算が発生する主な原因

減算は特別なミスによって起こるとは限りません。

・職員の急な退職による人員不足
・日々の業務の忙しさによる記録の遅れ
・制度理解の不足

このような日常のズレが積み重なることで発生します。


■ 経営として重要な視点

加算と減算は、現場の問題に見えがちですが、実際には経営課題です。

・人員配置を維持する体制づくり
・記録や計画が回る仕組みの整備
・加算を取り切るための制度理解

これらを整えることで、安定した収益につながります。


■ まとめ

障がい福祉サービスの収益は、利用者数だけでなく、運営体制によって大きく変動します。

加算と減算の差は、年間で1,000万円以上になることもあり、事業の安定性に直結します。

日々の運営と制度の理解を結びつけることが、安定した事業運営の鍵となります。

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