「手帳を取るべきか」で悩む親御さんへ
お子様の発達について相談したり、療育を利用したりする中で、
「障害者手帳は取った方がいいのでしょうか?」
という疑問を持たれる親御さんは少なくありません。
一方で、
- まだ小さいのに取得する必要があるの?
- 一度取ったら返せないの?
- 将来不利になることはないの?
- 本当に必要なの?
といった不安の声もよく耳にします。
私自身、障がいのあるお子様を持つご家族向けの情報を発信する中で、多くの親御さんが「手帳を取ること」そのものよりも、「取ることで何か不利益があるのではないか」と心配されているように感じています。
結論からお伝えすると、障害者手帳を取得したことで戸籍に記載されたり、進学や就職、結婚などが制限されたりすることはありません。
まずは制度を正しく知り、そのうえでお子様に必要かどうかを考えることが大切です。
障害者手帳とは?
障害者手帳は、障がいのある方がさまざまな福祉サービスや支援を利用するための証明書です。
障がいの種類によって、
- 身体障害者手帳
- 療育手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
の3種類があります。
お子様の状態によって対象となる手帳は異なります。
障害者手帳はいつ取得する人が多い?
「何歳になったら取得する」という決まりはありません。
実際には、
- 療育を利用する中で勧められた
- 発達検査や診断を受けた
- 利用できる支援制度を調べていた
- 就学相談が近づいてきた
といったタイミングで取得を検討するご家庭が多く見られます。
年齢で判断するものではなく、
「お子様に必要な支援を受けるために必要かどうか」
が一つの目安になります。
障害者手帳を取得するメリット
利用できる支援制度が広がる
自治体によって内容は異なりますが、
- 医療費助成
- 公共交通機関の割引
- 税金の控除
- 各種福祉サービス
などを利用できる場合があります。
将来の選択肢を広げられる
障害者手帳を取得したからといって、必ず障害者雇用や福祉サービスを利用しなければならないわけではありません。
しかし、必要になったときに利用できる選択肢を持っておくことは大きな安心につながります。
必要な情報につながりやすくなる
手帳取得をきっかけに、
- 福祉制度
- 支援機関
- 相談窓口
などの情報を得やすくなることがあります。
障害者手帳のデメリットはある?
親御さんが最も気にされる部分かもしれません。
しかし、現在の制度上、
- 戸籍に記載されることはない
- 就職が制限されることはない
- 結婚に影響する制度もない
ため、一般的に言われるような大きなデメリットはありません。
また、お子様の成長によって状況が変われば、更新時に等級が変わることや、更新しないという選択をすることもあります。
本当に悩んでいるのは「手帳」ではないかもしれません
障害者手帳の取得を迷うご家族のお話を伺っていると、制度への不安よりも、
「障がいを受け入れることへの戸惑い」
を感じている場合が少なくありません。
手帳はお子様の可能性を決めるものではありません。
あくまでも、お子様やご家族が必要な支援につながるための一つの手段です。
まとめ
障害者手帳を取得するかどうかに正解はありません。
ただし、「何となく不安だから取らない」のではなく、
- どんな支援が受けられるのか
- 本当にデメリットはあるのか
- お子様に必要な制度なのか
を知ったうえで判断することが大切です。
障害者手帳は、お子様の可能性を狭めるものではなく、ご家族の選択肢を広げるための制度の一つです。
まずは利用できる制度を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

