放課後等デイサービスや児童発達支援、就労継続支援A型などを運営する皆さまにとって、「自己評価表」の公表・届出は毎年のルーティンになっているかと思います。
しかし、令和6年度以降の新ルールでは、そのプロセスや開示対象がより厳格化されました。単なる「事務手続き」と侮っていると、ある日突然、非常に重いペナルティを科されることになります。
今回は、実務で絶対に落とせない「自己評価未公表減算」のポイントを解説します。
1. まさかの「15%カット」!基本報酬が85%になってしまう恐怖
自己評価の公表や届出を怠った場合、適用されるのが「自己評価未公表減算」です。そのペナルティの内容は、なんと基本報酬の15%カット。前回の「情報公表未報告減算(5%〜10%カット)」と比較しても、さらに重い処分となっています。
減算のインパクト
仮に月間の基本報酬が400万円の事業所の場合、15%カットされると毎月60万円の損失です。しかも、この減算は「未公表の状態が解消されるまで」延々と数ヶ月にわたって継続します。
さらに恐ろしいのは、この減算が「利用者全員」に一律で適用される点です。スタッフがどれだけ素晴らしい支援を提供していても、書類の不備だけで大きなマイナスを背負うことになります。 (※なお、指定を受けた初年度の事業所など、一部例外として対象外となるケースもあります)
2. 減算を回避するための「4つの必須クリア条件」
15%の減算を完全に防ぐためには、単に結果を提出するだけでなく、以下の「4つのステップ」をすべて期日までにクリアしている必要があります。
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①【新ルール】事前に「従業者評価」を実施しているか
事業所全体の自己評価を行う前に、まずは働くスタッフ一人ひとりの評価を先行して実施することが義務化されました。 -
②「保護者評価」の結果と改善内容を明示しているか
集計した保護者からの評価だけでなく、「それを受けて事業所としてどう改善するのか」の具体的な内容まで合わせてしっかり明示する必要があります。 -
③ WAM NETや自社サイトで年1回以上「公表」しているか
スコア方式による評価結果を、原則としてWAM NETや事業所のホームページ等で、誰でも見られる状態にしておかなければなりません。 -
④ 毎年4月までに都道府県(指定権者)へ「届出」しているか
公表した事実を、期日(毎年4月)までに自治体へ報告して初めてミッション完了となります。
3. 実務で絶対にやってはいけない「2つの落とし穴」
落とし穴①:「ホームページに載せたから安心」という思い込み
自治体によっては、届出書の様式や添付書類が細かく指定されているケースが多々あります。「ネットにアップしたから大丈夫」と思い込み、自治体への届出を忘れていれば、それだけで減算対象になります。必ず管轄の自治体のローカルルールを事前に確認してください。
落とし穴②:「実地指導(運営指導)で指摘されてから対応すればいい」という後手後手の姿勢
実地指導で「自己評価が未公表(または未届出)」であると指摘された場合、その場から慌てて直しても手遅れです。「未公表だった過去の月」に遡って、15%カットされた報酬の返還(自主返還)を求められるリスクがあります。
4. 経営の安定は、正しい手続きの「先手必勝」から
「うちは大丈夫だろうか?」と少しでも不安を感じた管理責任者の方は、今すぐ今年の自己評価の進捗と、過去の届出の控えを確認してください。
大切な事業所と、日々がんばってくれているスタッフの努力を無駄にしないよう、今のうちに足元をガッチリと固めておきましょう。
当事務所では、障がい福祉サービス事業所様の健全な運営をサポートしています。 「新ルールに対応できているか不安」「実地指導対策を万全にしたい」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。

