障がいのあるお子様を育てる親御さんやご家族とお話ししていると、多くの方が共通して抱えている切実な想いに出会います。
「私たちが元気なうちはいいけれど、将来この子は一人で生きていけるだろうか」
「社会に出て、安心して受け入れてもらえる場所はあるのだろうか」
学校卒業後の「働くこと」への不安は、ご家族にとって本当に大きなテーマですよね。
そんな中、2026年7月から、障害のある方の働く環境に関わる制度が変わります。
ニュースなどで耳にされた方もいるかもしれませんが、「それって自分たちに関係あるの?」と感じる方も多いと思います。
今回は、この変化が当事者の方やご家族の暮らしにどんな影響があるのか、専門用語をできるだけ使わず分かりやすくお話しします。
2026年7月から何が変わる?働く場所の選択肢が広がる可能性
今回の改正を一言で表すなら、障害のある方を雇用する対象企業が増えるという変化です。
これまで障害者雇用に取り組んでいなかった地域の中小企業や身近な会社でも、新たに障害者雇用を始める可能性があります。
つまり、これまで選択肢に入りづらかった地元企業やアットホームな会社も、新しい働く場所の候補になるかもしれません。
例えば、
・大企業は少しハードルが高そう
・生まれ育った地域で働きたい
・少人数の職場の方が安心できる
そんな方にとっては、新しい可能性が広がるかもしれません。
「一般雇用」と「障害者雇用」は何が違う?
進路を考えるとき、「一般枠がいいのか」「障害者雇用がいいのか」で悩まれるご家族はとても多くいらっしゃいます。
大きな違いは、「必要な配慮を前提に働くかどうか」です。
一般雇用(障がいを開示しない働き方)
周囲と同じ勤務時間や仕事内容が基本になります。
自分のペースで働ける方には向いていますが、苦手なことや体調面の不安を一人で抱え込み、無理をしてしまうケースもあります。
障害者雇用(障がいを開示する働き方)
得意なこと、苦手なこと、必要な配慮をあらかじめ会社と共有して働く方法です。
例えば…
・一度に多くの指示を覚えることが苦手なので、メモで伝えてもらう
・疲れやすいため、短時間勤務から始める
・音に敏感なので、比較的静かな席を配慮してもらう
こうした配慮は決して特別扱いではありません。
その人が本来持っている力を発揮するための環境づくりです。
「働く」は人生を支える大切な場所
働くことは、お金を稼ぐことだけではありません。
社会とのつながりを持ち、「ありがとう」と言われる経験を重ね、自分らしく生きる自信につながるものでもあります。
だからこそ、「うちの子に合う仕事なんてあるのかな」と、ご家族だけで抱え込む必要はありません。
今は、特性に合った仕事探しを支援する機関や、就職後も長く働けるよう支えてくれる支援も増えています。
まとめ|焦らず、一歩ずつ未来を考えていきましょう
今回の制度改正は、社会が少しずつ「さまざまな特性を持つ人が共に生きることが当たり前」の方向へ進んでいる変化とも言えます。
未来を考えると、不安が先に浮かぶこともあると思います。
でも、社会の受け皿や支援は少しずつ広がっています。
お子様とご家族が安心して未来を描けるよう、地域の身近な専門家として伴走していけたらと思っています。
何か不安なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

