相続手続きの中で、見落とされがちな財産の一つが「iDeCo(個人型確定拠出年金)」です。
実は、一定期間内に手続きをしないと、本来受け取れるはずのお金が受け取れなくなる可能性があります。
この記事では、iDeCoや企業型確定拠出年金が相続にどのように関係するのか、そして注意すべきポイントを解説します。
iDeCoは相続財産とは扱いが異なる
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、預貯金や不動産のように遺産分割の対象となる財産とは異なります。
加入者が亡くなった場合は、「死亡一時金」として、あらかじめ定められた順位の受取人が請求する仕組みです。
なお、この仕組みは企業型確定拠出年金でも同様です。
また、原則として老齢給付金を受け取る前(一般的には60歳未満)に亡くなられた場合に問題となります。
5年以内に手続きしないと受け取れない
確定拠出年金の死亡一時金には、請求期限があります。
亡くなってから5年以内に請求しない場合、受け取る権利が消滅し、国庫に帰属する可能性があります。
つまり、制度を知らなかっただけで、本来受け取れるはずの財産を失ってしまうことがあるのです。
見落とされやすい理由
近年は、退職金制度として企業型確定拠出年金を導入する企業が増えています。
さらに、資産形成の一環としてiDeCoに加入する方も増えています。
その結果、本人しか把握していない年金資産が複数存在するケースも珍しくありません。
しかし、
・通帳のように日常的に確認するものではない
・書類や証券が見つからない
・家族に伝えていない
といった理由から、相続手続きの中で見落とされてしまうことがあります。
遺産分割では解決できない点に注意
確定拠出年金は、通常の相続財産とは異なる扱いとなるため、遺産分割協議で解決できるものではありません。
受け取るためには、別途請求手続きが必要となります。
この点を理解していないと、手続きを進めているつもりでも、結果的に受給できない可能性があります。
事前にできる対策
こうしたリスクを防ぐためには、次の点が重要です。
・加入している制度(企業型・個人型)を把握する
・家族にその存在を伝えておく
・書類やログイン情報の保管場所を整理する
あらかじめ準備しておくことで、万が一の際の負担を軽減することができます。
まとめ
相続では、「知っているかどうか」で結果が大きく変わることがあります。
確定拠出年金のように、期限が定められている財産については、特に注意が必要です。
ご自身やご家族の大切な財産を守るためにも、一度内容を確認しておくことをおすすめします。
ご相談について
相続手続きの中で、「この財産はどう扱えばよいのか分からない」というケースは少なくありません。
当事務所では、相続に関するご相談を承っております。
気になる点がございましたら、お気軽にご相談ください。

