相続に必要な戸籍を取った後、次にやることは?手続きの進め方を解説

相続に必要な戸籍を取得した後、何をすればよいのでしょうか。相続人の確定、財産調査、相続放棄の判断、遺産分割協議までの流れを実務目線で解説します。戸籍を取ったあとで止まってしまう方に向けた記事です。

はじめに

ご家族が亡くなり、相続のために戸籍を集めた。
広域交付制度を利用して、思ったよりスムーズに揃った。

広域交付制度とは

ところが――

「次に何をすればいいのか分からない」

ここで止まってしまう方が、実はとても多いです。

戸籍が取れた=相続手続きが進む、ではありません。
戸籍は“スタートライン”に立つための書類です。

この記事では、大垣市で戸籍を取得した後に進めるべき相続手続きの流れを、実務目線で解説します。


1.戸籍から「相続人」を確定する

まず行うべきことは、相続人の確定です。

戸籍を一式揃えても、

  • 前婚の子がいる

  • 養子縁組がある

  • 代襲相続が発生している

など、戸籍を“読む”作業が必要になります。

単に人数を数えるのではなく、

  • 誰が相続人か

  • 持分はどうなるのか

を整理し、相続関係説明図を作成できる状態にすることが重要です。

相続関係説明図とは

ここが曖昧なまま進むと、後の手続きがすべて止まります。


2.財産の調査を始める

相続人が確定したら、次は財産の把握です。

主な対象は次のとおりです。

  • 預貯金

  • 不動産

  • 有価証券

  • 借入金

■ 預貯金

金融機関へ連絡し、残高証明書の取得や解約手続きの案内を受けます。

ここでよくあるのが、

  • 金融機関ごとに必要書類が違う

  • 遺産分割協議書の形式に指定がある

という点です。

金融機関出身の立場から言えば、
「書式不備で差し戻される」ケースは少なくありません。また、平日だけしか連絡がつながらない銀行もあります。


■ 不動産

登記事項証明書を取得して、名義や持分を確認します。

管轄は岐阜地方法務局。

岐阜地方法務局

また、固定資産評価証明書は大垣市役所で取得します。

大垣市役所

不動産の表示が遺産分割協議書と一致していないと、相続登記で止まります。


3.相続放棄を検討する(3か月以内)

借金や保証債務がある場合は、
相続放棄をするかどうかを判断する必要があります。

期限は原則3か月。

戸籍を取ったまま放置していると、この期限を過ぎる可能性があります。

財産調査と並行して、必ず確認してください。


4.遺産分割協議へ進む

相続人と財産が確定したら、
誰が何を取得するかを話し合います。

ここで作成するのが「遺産分割協議書」です。

注意点は:

  • 相続人全員の署名押印が必要

  • 実印+印鑑証明書が必要

  • 不動産の表示は登記簿どおりに記載

形式の誤りで手続きが止まることは珍しくありません。


5.よくある“止まるポイント”

実務上、次の場面で止まる方が多いです。

  • 戸籍を読めず、相続人が確定できない

  • 預金解約書類が金融機関の基準に合わない

  • 不動産の表記ミス

  • 相続人の一人と連絡が取れない

戸籍は取れたのに、そこから先で足踏みしてしまう・・・。


まとめ

相続の戸籍を取得した後は、

  1. 相続人の確定

  2. 財産調査

  3. 相続放棄の判断

  4. 遺産分割協議

  5. 名義変更手続き

という流れで進みます。

戸籍が取れた=相続人が確定した、ではありません。

その後の整理や書類作成で迷われる方が多いのが実情です。

もし、戸籍の読み取りや協議書の作成で不安を感じている場合は、
早めに専門家へ相談することも一つの選択肢です。

お問い合わせはこちらから

この記事を書いた人

行政書士 子安秀長(大垣市)

岐阜県大垣市で行政書士事務所を運営しています。
相続・遺言に関する業務を中心に、将来の相続トラブルを防ぐためのサポートを行っています。

これまで相続の現場で多くのご相談に関わる中で、
「もっと早く準備しておけばよかった」という声を多く耳にしてきました。

遺言や相続は専門的で分かりにくい部分も多い分野です。
そのため、できるだけ分かりやすく情報をお伝えすることを心がけています。

このサイトでは、遺言書の作成や相続手続きについて、
初めての方にも理解しやすい形で情報を発信しています。

プロフィール詳細はこちら